講師インタビュー
INTERVIEW
講師インタビュー 第四回 | 原田 千弘
バレエ・ジャズダンス講師

原田 千弘
大阪府出身
5歳から野間バレエスクール・バレエ団にてクラシックバレエを習い、野間景に師事。 中村恩恵振付作品など様々な舞台に出演しながら在団中にスクールの生徒指導も行う。
2014年劇団四季研究所へ入所。2022年から劇団の研究所生徒の育成指導にも携わり、現在も舞台出演と並行して行っている。 クラシックバレエ、ジャズダンス、タップダンス、コンテンポラリーダンス、シアターダンスなど多彩なジャンルを得意とする。
◯主な出演作
・マンマ・ミーア!
・むかしむかしゾウがきた
・ガンバの大冒険
・キャッツ / ディミータ
・ジーザス・クライスト=スーパースター
・コーラスライン / ディアナ
・美女と野獣
スキルの伝達を越えて、生徒それぞれが持つ輝きを引き出したい

講師インタビュー第四回は、バレエ・歌・表現指導を通して数多くの表現者と向き合ってきた、原田千弘にインタビューしました。
劇団四季で培った経験と、表現者として、指導者として大切にしてきた「希望を失わない姿勢」が今、Seedでの指導へとつながっています。
技術を教えるだけではなく、生徒一人ひとりの可能性に光を当て続けることを大切にしたい、と語る原田。レッスンを通して生徒に伝えたい想い、そして次世代の表現者へ託すメッセージに迫ります。
技術の上達だけではない、それぞれの人生の発展に繋がるレッスンを
ー ミュージカルとの出会い、プロを目指すきっかけはどのようなものでしたか。
原田千弘 4歳の時、劇団四季の「美女と野獣」を観劇しました。次の日には、衣装を真似したスカートを作ってもらって、それからずっと歌っていました。
その後、高校生で「ソング&ダンス55ステップス」を観劇し、「こんな素晴らしいエキスパートの方々が集う場所で私も情熱を持ちながら生きていきたい…!」と感じ、本格的に劇団四季を目指すようになります。
幼い頃からバレエ漬けの日々で、週5〜6回レッスンに通っていました。歌・ジャズダンスのレッスンを始めたのは、大学生になってからです。
その後、劇団四季へバレエコースで入団しました。
長年バレエに特化してレッスンを積んでいたのは、中途半端ではない揺るぎない実力を身につけたかったからです。
一つのものに集中してそれを極めるということはやっておいてよかったと思っています。
ー 自分が舞台に立つ上で大事にしているもの、譲れないものがあれば教えてください。
原田 私自身が常に大事にしているのは、希望を失わないことです。
稽古や本番中に何かハプニングがあったとしても、それを乗り越えられる自分自身に希望を持つようにしています。
またそれと同時に、同じ舞台に立つ仲間やスタッフと、空間を一緒にシェアしている喜びも感じます。
お互いの技術や熱意を掛け合わせた先で、何かシナジーが生まれていることに希望を持つ、というような感覚です。
そして、明るい方を選び取る、ということも私にとって譲れないことです。
稽古やレッスンの中で「もう無理かも…」という空気になる場面もありますが、そんな時にそうじゃない方向に向かっていく強さを持っていたいです。
ー Seedで指導する上で大事にしてることはありますか。
原田 Seedは、舞台に立つための鍛錬の場所です。
生徒それぞれが持つ輝きを消さないこと、より輝かせるためにはどうすれば良いかということを常に考えています。
本人すら気づいていない輝き・魅力・才能を一つでも多く引き出せるよう向き合っています。
「自分は、こんな輝きを持ってるんだ…!」と気付いてもらえたら嬉しいですね。
また、ここでは技術の上達だけを求めているわけではありません。
それぞれの人生が、より前向きに発展し豊かになっていくようなレッスンを心がけています。
それさえできたら、人は自分自身で勝手に伸びていくと考えています。
Seedの生徒は、繊細な優しさを持つ子が多いですね。
また、表現に対して喜び情熱を持っている、素直な子が多いです。
ダンスのスキルの伝達を越えて、一人ひとりと向き合う時間を大切にしていきたいです。
そして、レッスンを積んで技術力を高めることもちろん重要なことなのですが、ダンスや歌は表現ありきのものであることは忘れてほしくないです。
物語の中での感動や感覚を、表現するためのツールが歌であり踊りである、と思っています。
オープンクラスではなかなか1回で伝え切ることが難しいですが、Seedでは毎週のレッスンで少しずつ学びを積み重ねられるよう、伝え続けたいです。


どんな状況でも光を見つけ、自分で自分を救ってあげたい
ー 苦しい時の乗り越え方として、何か意識していることはありますか。
原田 悩みの中でも何か光があるだろうと信じています。
それが何か分からなくても、どうにかしてその光を見つけたいと常に考えています。
悩みもがく経験もたくさんしてきましたが、それすらも輝きに変えてやるぞという気持ちを強く持っています。
人それぞれ、コンプレックスを持っていると思いますし、悔しい場面にも出会うと思います。
私もそういった経験をする中で、「認められないなりに何か光を見つけてやろう」と考えて行動し続けました。
何周も考え動いた末、「自分は自分でいいんだ」と思えるようになリました。
私はいつも、自分で自分を救ってあげられる人間になりたい、と考えています。
ー Seedでレッスンを受ける生徒や、表現者を目指す人へ伝えたいことはありますか。
原田 歩き出した一歩や、目線一つの動きだけでも見る人に感動していただけるような表現者になってほしいです。そのためには日頃から心の内側、自分自身と向き合い続けること。美しさや感動がどこから来るのか常に追い求め続けること。それらを共感・共有できるような同士と1人でも多く出会いたく、舞台やレッスンに向き合い続けています。
ただ経験を重ねるだけではなく、それらを大事に噛み締め、増幅させ、深く受け止める人、
そして自分自身の血肉に変えられる人で在って欲しいと願っています。
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